For Japanese Talents / comments

タレント・キャンパス・トーキョー/修了生たちのコメント(全文)



■平柳敦子さん(Talent Campus Tokyo 2011 修了)

Q1:タレント・キャンパスに参加したきっかけ
ベルリンタレントキャンパスのサイトで、東京で第一回のタレントキャンパス・トーキョーが行われると知り、応募してみる事にしました。

Q2:タレント・キャンパスに参加した感想
講師の方々の指導のもとに自分のプロジェクトのピッチの仕方を学び、実演した事が一番勉強になりました。他の参加者の方々のピッチを見て学んだ事もたくさんありました。また、そこで出会ったもう一人の参加者の曽我満寿美さんと次回作を作る事になりました。ったりと、私にとってタレント・キャンパスはとても実りのあるものとなりました。他のアジア圏のフィルムメーカーと交流できたこともとても良い刺激になりました。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
私は17歳からアメリカに留学して、それ以来ずっと海外生活なので、英語はしゃべれて当然なのですが、英会話にかなりハンディーがある中国人の男の子が堂々としっかりピッチしていたのですごいなと思いました。またその度胸にも感心しました。作品に対する情熱さえあれば英語ができるかできないかは関係ないのだと思いました。ちなみに彼はTalent Campus Tokyo アワードを受賞していました。



■石川慶さん(Talent Campus Tokyo 2011 修了)

Q1:タレント・キャンパスに参加したきっかけ
ちょうど日本とポーランドの共同製作の企画をやっていてアジアとヨーロッパをつなぐ機会として貴重だと思ったから。

Q2:タレント・キャンパスに参加した感想
ベルリンのタレント・キャンパスにも参加したことがあったのですがそれよりはるかに参加者同士の交流が密で、いまでも連絡を取り合っています。アジア中にコネクションが広がりました。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
英語に関しては、ネイティブは誰もいないので気楽でした。
面白い企画は、つたない英語でもやっぱり面白く感じますからね。



■玄宇民さん(Talent Campus Tokyo 2012 修了)

タレント・キャンパス・トーキョーを知ったのは、偶然にウェブを見つけたことがきっかけでした。
ベルリン映画祭のタレント・キャンパスが母体となっていること、そして東京フィルメックスに合わせて来日する監督がマスタークラスを行うこと、アジアの若手監督・プロデューサーが英語で参加するワークショップであること、どれも魅力的で応募を決めました。
応募書類を書く中で特に印象的だったのが、「自分が影響を受けた人物(映画監督に限らず)」という項目で、とても楽しみながら書いた記憶があります。そして図らずも、そこに記したうち二人の監督のマスタークラスを受けることができる、という幸運にも恵まれました。

先にマスタークラスについて触れると、監督、プロデューサー、映画祭、セールスなど様々な分野の方のクラスを受けたのですが、今まさに現場にいる方達が、同じく現場にいる者として我々参加者に話をしてくれるので、どれも非常に具体的・実践的な内容でした。以前、昨年のタレント・キャンパスでレクチャーをしてくれたある監督の公開講義を聞きにいったことがあるのですが、タレント・キャンパスでのマスタークラスはそれとは違ってより個人的で、時には皮肉や毒のあるジョークも織り交ぜた「打ち明け話」を聞いているようでとても新鮮でした。

また講師陣をはじめ、期間中は様々な映画関係者が常にオープンな姿勢でこちらの話に耳を傾けてくれます。自分の作品やプロジェクトを携えて、それまで知り合いたくても知り合いようのなかった方達と出会い続ける一週間は今思い出してもとても濃密です。

そして何よりの嬉しい驚きは他の参加者との出会いです。参加者が発表になった時、顔ぶれを眺めながらヴェトナムの、フィリピンの、中国の、モンゴルの同世代の監督・プロデューサーたちがいったいどんな映画を撮っているのか、僕は全く知り得ておらず、それ故にとても期待をしていました。その期待は見事に応えられ、それぞれ作ってきた映画はもちろんのこと、彼ら自身がとびきりチャーミングでした。講義や上映がびっちりつまった一日の終わりにも飽きたらず、映画祭の終わるまでのわずかな間、夜な夜な議論を交わしました。

同時代の、しかもアジアの作家たちと知り合うことができるのはとても重要で、かつ励みにもなる、と今は感じています。マスタークラスでヨーロッパの監督が「Asian Reunionだ」とジョークを飛ばしていましたが、ヨーロッパやアメリカの映画祭で出会うのとはまた違った居心地の良さがあったのは事実です。その後世界各地の映画祭で再会しているメンバーも多いですし、僕自身つい先日、タレント・キャンパスで知り合った監督と共に日本でミュージック・ビデオを撮影したばかりです。

最後に英語についてですが、確かに講義やプレゼンテーション、応募書類などは全て英語で行わなければならないものの、東京フィルメックスが日本で開催されている以上、タレント・キャンパス・トーキョーの恩恵を受けるのは日本に住んでいる人たちであるのは間違いありません。日本で活動している映画関係者と、映画祭が終わった後も引き続きコンタクトをり、現場を共にしたり、相談したりすることができるアドバンテージは非常に大きいと思います。

僕自身も会期中、英語についてゆけなくなるといった瞬間も度々ありましたが、逆にいうと周りの皆は英語が堪能なので、「こう表現すればいいのか」と会期中常にブラッシュアップすることができます。むしろ今後プロジェクトを国際化してくための基礎を作る場ととらえてもいいのかもしれません。

そもそも「映画」というバックグラウンドを共有しているところから始まっているので、講師との間でも英語はつたなくとも自信をもって自分のプロジェクトやストーリーについて話せば肝要なところは伝わりますし、言葉で説明するのが難しければ映像でプレゼンテーションをするという手もあります。ぜひ日本からも多くの方が参加され、新たな出会いが生まれることを願っております。



■完山京洪さん(Next Masters Tokyo 2010 修了)

Q1:ネクスト・マスターズ/タレント・キャンパスに参加したきっかけ
2010年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて初長編監督作「seesaw シーソー」がSKIPシティアワードを受賞した際、表彰式後のパーティーにてネクスト・マスターズの存在を知り、応募しました。世界中に向けて映画を発信したい、世界中の映画人と仕事がしたいと、18歳の頃からずっと望んでいたので、夢のような挑戦でした。

Q2:ネクスト・マスターズ/タレント・キャンパスに参加した感想
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督をはじめ、世界中に名の知れた偉大な巨匠(マスター)らから直接、講義を聴けたことが最高でした。
例えば、ホウ・シャオシェンに「seesaw シーソー」を観た感想をもらえたこと、アミール・ナデリから魂に火をつけてもらえたこと。
監督のキャラクターが作品に大きく影響している事を知れた事。
自分の企画をピッチ出来た事。
でも一番は、同じく映画で世界を動かそうとしている同年代の仲間が沢山出来た事。
彼らの近況はしょっちゅう気にしています。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
英語のほとんどは、大量の外国映画を観て憶えました。その程度。
文法や正しい英語に僕自身コンプレックスがあまり無い。通じれば何でも良い。
これは17歳の時に交換留学生として、1年間ブラジルに留学した事が大きいかもしれません。その経験から「何が言いたいか」の方が「正しい言語を話す」よりも生きるために必要だと知ったからです。
今後は、もっと外国語を自分の作品に登場させたいと考えています。
なので、もっともっともっと英語を勉強しなければいけないと思っています。



■田中希美絵さん(Talent Campus Tokyo 2012 修了)

Q1:タレント・キャンパスに参加したきっかけ
大学院の先輩が1年前に参加していて、勧められたのと、ちょうどその時期の自分にあっていた(1本目長編への準備)。

Q2:タレント・キャンパスに参加した感想

タレント・キャンパスの主な内容である『長編へのピッチ』を準備も含め、プロジェクトを含めて自分を売り出す、というのはそれまで経験してこなかったけれど必要なことだということがわかった。また、同じ世代の映画作りを志すアジア各国からの同志とつながりを持てたのもとても刺激になった。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
日本生まれ日本育ちの英語は自分で必要だと感じ、自分で国外へ出て仕事を始めて初めて話せるようになった。自分で決めたときにやり始めないと始まらないのだと思う。



■三宅響子さん(Talent Campus Tokyo 2011 修了)

Q1:タレント・キャンパスに参加したきっかけ
フリーで映像を作っている上に、映画学校にも行かず、プロダクションでも放送局でも働いたことがなく、映画関係の仕事をする仲間に知り合いたかったから。また、2010年のベルリンのタレント・キャンパスに参加したが、アジアからは参加者があまりいなくて、アジアでのネットワークを広げる機会が欲しかったので。

Q2:タレント・キャンパスに参加した感想

少人数で、一週間密な時間を過ごせたことが貴重でした。また、先生方も素晴らしく、特に韓国のパク・キヨン監督が、生徒ひとりひとりの企画に親身に相談に乗ってくれたことが印象に残っています。外部のひとも呼んで企画を発表するところでは緊張しましたが、ワークショップの仲間たちは互いの企画を応援していたので、恐怖感はなかったです。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
私は受験英語をもとに、勢いで英語を使い始めました。イギリスに住み始めて英語がうまくなったというよりは、図々しくなって英語で話しても恥ずかしくなくなっただけという気もしますが。どんなに不自然な英語でも、自分の言葉で伝えることはとても大事だと思います。



■曽我満寿美さん(Talent Campus Tokyo 2011 修了)

Q1:タレント・キャンパスに参加したきっかけ
2007年に日本の制作会社を退社後、それでも映画制作、特に海外との合作をやりたい、と手探りをしていました。一人でゼロから始めるにはどうしたらいいのか、果たして可能なのか、と。それまで目が届かなかった各国映画祭の企画マーケットや、脚本開発・編集に対する助成の存在、若手監督・プロデューサーの人材育成や交流・ビジネスマッチングの場があることを知り始めた頃、”ベルリンタレントキャンパスのアジア版”を発見、絶対に参加したいと思いました。

Q2:タレント・キャンパスに参加した感想

まず、たくさんの勇気を貰いました。みんなインディペンデント、みんな同じアジアの”一個人”として参加、そして全員がこれからの人材でした。1週間、講義や課題をこなしながら、毎晩飲んで騒いで寝起きを共にした15人は、最高でした。一方で、「映画制作は今、とても簡単じゃない」という共通認識、いい緊張感のもと、毎日刺激を貰いました。特に全員が行った各自企画の5分間プレゼントレーニングでは、それぞれ”企画の根本を突かれる”質問の嵐を頂き、持ち帰り、問い直し考え、修正・変更・再練習し、数日後に本番を迎えるという、初めての貴重な体験でした。わずかな時間の中、エキスパート全員が、恐ろしく鋭く、愛情もって真正面から向き合って下さいました、本当に感謝です。勿論、全部英語なので、私の理解度は正直50%程度でした。でも、あの1週間からあの時の仲間と「一歩」を開始することが出来ました。是枝監督もおっしゃっていましたが「タレント・キャンパス・トーキョー、日本の映画界の為に」。
沢山の日本人の参加を、皆さんも、是非!!

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
大学4年次に1年間、豪国に交換留学しました。帰国後、外国人率の高いゲストハウスに住んだり、なるべく海外映画やTV、ニュースを英語で見聞きするようにしています。でもどんなにやったとしても、絶対ネイティブにはなれません。間違えを気にせず、ネイティブではないことを逆手にとり、日本人として堂々と、強みにするしかないと思っています。



■梅若ソラヤさん(Talent Campus Tokyo 2012 修了)

Q1:タレント・キャンパスに参加したきっかけ
いままでは独立にドキュメンタリー映画を作り続けてきた。しかし、これからは、自分はドキュメンタリー・プロジェクトを作りたいのですが、そのプロジェクトを始める前にテレビ局または制作会社からのサポートを見つけたいと思いました。今後サポートを得るためには企画を出資者等の映画業界の人に紹介する必要があります。自分のドキュメンタリー映画の企画の展開・ストーリーをうまく映画業界の人に紹介、ピッチする能力を磨きたかった。日本・海外でのセールズ、配給会社、協賛援助、共同制作の可能性について色々学びたかった。

Q2:タレント・キャンパスに参加した感想

様々な国からの映画監督・プロデューサーと会話ができて非常に楽しい経験であった。映画祭のディレクターやセールス・エージェントと一緒に、ドキュメンタリー・プロジェクトの内容を相談する機会があったことが良かったです。フィルメックス映画祭の映画を見ながら、優れた映画監督から講演を聞くチャンスもありました。大変いい経験でした。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
私は父が日本人であり、母がレバノンからであり、海外(イギリス・アメリカ)に住んだ経験があり、大学もアメリカに留学しました。アジアからの映画監督・プロデューサーのワークショップなので、ほとんどの参加者の英語は母国語ではない。企画をシンプルな英語で表現することができたら問題ないです。タレント・キャンパスの映画監督・プロデューサーは支えとなり、家族のようなネットワークができます。



■井川広太郎さん(Next Masters Tokyo 2010 修了)

Q1:ネクスト・マスターズ/タレント・キャンパスに参加したきっかけ
映画を撮ることができず悶々とし、試行錯誤していた時期に、私は「ネクスト・マスターズ」を知りました。新しいプロジェクトということで期待感もあり、また、広くアジアの映画人と出会う場としても魅力的なので、是非とも参加したいと思いました。

Q2:ネクスト・マスターズ/タレント・キャンパスに参加した感想

個人的に、尊敬する侯孝賢監督の指導を受けられたことは、かけがいのない財産です。
そして、それだけではなく、時間が経つほどに、ネクスト・マスターズに参加した意義は大きくなっています。
共に時間を過ごした各国の友人達が、それぞれ活躍し、大きな喜びと刺激を与えてくれるからです。

Q3:英語について(ご自身は、どうやって英語を学び、それを現在の創作活動につなげているか?)
自作を海外の映画祭で上映するようになり、必要に迫られ、致し方なく英語を使うようになりました。そもそも英語に苦手意識があり、実際、未だにほとんど話せませんが、海外に出て、できるかできないかではなく、やるかやらないかなのだと思い知らされました。言葉なのだから、なによりも恐れずに使うことこそが重要なのだと、自分に言い聞かせております。