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TT2020 修了生レポート 2

Talents Tokyo(TT)は、東京都などが主催する映画の人材育成プロジェクトで、2010年に始まりました。今年のTTはどのように開催されるのか。修了生による体験談レポート2を掲載しています。

今井太郎

初のオンライン開催となるタレンツトーキョーが今日から始まりました。

タレンツトーキョーのコアとなるプログラムは11月5日に開催されるオープン・プレゼンのトレーニングです。今年はオンラインで開催されますが、例年は数十名の聴衆の前でスライドを使いながら自分の企画をピッチします。

これは非常に難しいスキルなのですが、多くの企画マーケットに参加して感じたのは、才能のある監督やプロデューサーはピッチが非常にうまいという事です。例え素晴らしいアイデアがあったとしても、そして2時間の映画の素晴らしい脚本を書けたとしても、それを5分で説明するのは至難の技です。しかし、今、フィルメックスで上映されている様な素晴らしい作品の監督やプロデューサーは数多くのピッチをこなしてきたからこそ、多くの人の共感を得て映画が完成したのだと思います。

タレンツトーキョーではエキスパーツからのピッチのトレーニングがあり、更に入念なリハーサルもあります。正直言うとピッチに慣れるには数をこなすしかないと思います。私もピッチは非常に苦手で、2年前のタレンツトーキョーでは途中で頭が真っ白になり最後まで終了できませんでした。しかし失敗を繰り返した結果、徐々にスムーズにピッチができるようになってきました。

今年のタレンツはオンライン開催で不運だと思っているかも知れませんが、今年のエキスパーツは例年以上に豪華です。韓国のAsian Film Academy (AFA)創始者のパク・キヨン、ラヴ・ディアス監督『痛ましき謎への子守唄』で知られ、アジアを代表する若手プロデューサーのビアンカ・バルブエナ、アジアのアートハウス映画を世界に広める活躍をしているセールスエージェントのセバスティアン・シェスノ、ベルリナーレ・タレンツのフロリアン・ウェグホルン等、非常にエキサイティングな顔ぶれです。更に、マスタークラスのエキスパーツとして是枝裕和監督、黒沢清監督、篠崎誠監督が参加します。

今年のタレンツは中国、日本、台湾、ミャンマー、マレーシア、フィリピン、アメリカ、タイ、インドネシアから15人の監督とプロデューサーが集まっています。今日から6日間、彼らがどんな事を学んでいくのかフォローしていこうと思います。

IMAI Taro (Producer, 2018 Alumnus)
今井太郎(プロデューサー、2018年修了) 

高校卒業後渡米し、Los Angeles City Collegeで映画製作を専攻。帰国後、10年間一般企業にて勤めた後、大阪でharakiri filmsを立ち上げる。2016年にプロデュースした藤村明世監督の『見栄を張る』は国内外7カ国の映画祭で上映され、国内とタイで劇場公開された。その実績が評価され、Ties That Bind、Busan Asian Film School、Talents Tokyo、Rotterdam Lab、Asia Pacific Screen Lab、SEAFIC等、海外の若手プロデューサー向け国際共同製作ワークショップにも多数参加。最近は国内のみにとどまらず、海外の若手監督らともオリジナル作品の企画開発に注力している。